1 衝突する宇宙 - UN-UNSOLVED オカルト異説総合検証サイト

UN-UNSOLVED
Positive  /  Negative
オカルト異説総合検証サイト
UN-UNSOLVED
オカルト異説検証サイト
コンテンツに移動します

1.異説「金星は木星から誕生した?!」

異端宇宙論者 イマニュエル・ヴェリコフスキーが提唱した驚天動地の理論。
これが「衝突する宇宙」である。

ヴエリコフスキーによれば、金星は大昔から存在していたわけではなく、
比較的最近木星から誕生し地球に何度か大接近したという。



当然金星による地球大接近は天変地異を起こし、複数の民族が似たような記録として残しているのだ。
代表的な記録が旧約聖書の「出エジプト」で起きた奇跡なのだという。

日本国内でヴェリコフスキー理論を引き継いで、自説のパズルピースとして展開活躍している研究家が飛鳥昭雄先生である。



2.検証
2.1エネルギー的観点

まず金星クラスの質量を持った惑星が木星の引力圏から脱出するには10の41乗エルグ必要である。
これは太陽が放出する一年間のエネルギーの匹敵するものである。
これほどまで巨大なエネルギーだと岩石で出来た彗星は脱出する前に溶融してしまう程なのだ。

例えば飛鳥先生の仮説では木星は地殻天体であるという説を発表しているが、この場合金星が木星から脱出する際に必要とエネルギーはさらに大きなものとなってしまうのである。

木星は質量の大きさからガス天体と推測されているが、飛鳥先生の公表資料には木星の地表を収めた写真が公表されているため、こうした資料についてもいずれ検証したいと思う。

いずれにしても木星の引力圏を突破することは難しい。

さらに仮にうまく引力圏を突破したとしよう。
木星からの脱出速度は毎秒60kmであり、太陽系の脱出速度は毎秒63kmである。
今度は太陽系に止まっている事が難しくなるのだ。

うまく太陽系内にとどまる事ができたと仮定しよう。

今度は太陽系内の惑星、すなわち「地球」に向かって突進しなければならない。
ところが、「金星」が「地球」に接近するのは想像するよりかなり難しいのである。
例を挙げるなら、1cm足らずのパチンコの玉を400m以上離れた所にあるサイコロに命中させるようなものだと考えてもらえば分かりやすいと思う。

さらにこれを太陽系内の複数の惑星にたいして行わなければならない。

こうしたエネルギー観点にかかわる問題を電磁気力が全てを解決してくれるという考え方も難しい。
銀河を貫く磁場は確認されているが、天体規模の質量の物体が及ぼす力に比べてあまりに小さなものだからだ。
もし数千年~数万年前にこのような天体ショーが起きたのであれば、現在の技術で十分に観測可能な証拠が残っているものと思われる。

つまり「金星」に「意思」と「己の挙動をコントロールする力」がなければ惑星間のニアミスは極めて困難な事象と言わざるを得ない。



2.2 諸民族の記録

ムー的異説では金星の地球大接近は旧約聖書の「紅海(葦の海)が分かれた奇跡」として記録に残っているという。
「紅海(葦の海)が分かれた奇跡」という奇跡が実際にあったかどうかは他の媒体やネットサイトの検証に任せる。

金星が地球に接近したことによってこの事象が発生したと仮定して、最も気になるのは全ての民族が金星の超接近の記録をしているわけではないという事実である。
ヴェリコフスキーはこの点をどう考えていたのだろう?

彼は「集団的記憶喪失」に説明を求めた。
つまり起きた事態があまりに劇的で民族全員がそのことを記憶の彼方へ消し去ったというのだ。
しかし、逆に記録を残した民族が何故「集団的記憶喪失」にかからなかったのかを説明できない。

バビロニア数学および天文学研究の学部長であったオットー・ノイゲバウアーは「衝突する宇宙」にある膨大な数の誤りのうちいくつかを指摘し、ドイツ語文献の訳を取り上げて以下のコメントを残している。
「著者のドイツ語の力はセンテンスごとに引用符をくくらねばならない程お粗末なものだったのだろうか?」

イエール大学の東洋史教授K・S・ラトゥーレットはヴェリコフスキーの中国語翻訳の用い方について問題を言及している。

ヴェリコフスキー理論には神話や伝説、翻訳における欠陥、時代遅れの資料や数多くの恣意的な引用、バビロニア天文学への誤解、都合の悪い所は忘れてしまうというもっと始末の悪い欠陥が控えているのだ。

ここで興味深い点は「衝突する宇宙」に対して真面目に検証を行った学者少なからずいたということである。



2.3 紀元前15世紀以前に金星はなかったのか?

ではヴェリコフスキー理論の中核にあるかつて金星が存在しなかったというのは事実なのだろうか?
本当に紀元前15世紀以前は金星の記録がなかったのだろうか?

少なくとも紀元前1900年までに金星は「明けの明星」とか「宵の明星」として古代天文記録に残されている事が判明している。
シュメール時代の石碑にイオンナ女神あるいはイオンナ星が「明けの明星」とか「宵の明星」として記録されているのだ。
この事自体が、当時、金星の軌道が地球より内側の軌道で安定していた事を意味する。

また紀元前16世紀のバビロニアでは金星が崇拝の対象とされており、当時の観測によってすでに現在の軌道にあったことも確認されている。



2.4 ヴェリコフスキーの予言

元祖ヴェリコフスキー理論について「木星」から誕生したばかりする「金星」についてあやまった見解があることを確認している。

①「金星」が熱い星か?
金星が熱平衡に達していないために熱い星であり、今だに太陽から受け取る以上の熱を宇宙空間に放出しているという。
金星の有効温度が-46度に対して平均464度となっており確かに熱いことは間違いない。
仮説としては魅力的ではあるが、これは膨大な量の二酸化炭素による温室効果が原因とされており、熱平衡を迎えていないことが原因の事象とは言えない。

ヴェリコフスキーの仮設では接近してきた「金星」から余剰熱をもらったはずの「火星」もまた高温であるという説を提示したが、火星の平均温度は-63度とどう大目に見ても「火星」の温度は高くはない。

②謎の食物「マナ」
ヴェリコフスキーは炭化水素と炭水化物を混同していた節がある。
絶え間なくおきる惑星大接近に伴う放電効果によって炭化水素から炭水化物が出来たとしても、おかしくはないというムー的異説がある。

炭化水素は石油や天然ガスとして発電施設で使用されるものである。
これを炭水化物に変える電磁場とは想像もつかないが、人間や生き物がまともな状態でいられたのか疑問である。



3.検証結果

ヴェリコフスキー理論は発表当初から大いに議論されてきた仮説である。
大きくは以下の3点で破綻していると考えられる。

①木星から金星が誕生する可能性
②木星が太陽系にとどまり地球に大接近する可能性
③古代の人々が金星の地球大接近を忘れる可能性

現状ではヴェリコフスキー理論はほぼ破綻しているが、惑星自体が自我を持ち自らの質量を自由にコントロールしながら活動することができれば・・・・
あるいは・・・

POLICY
本サイトは「月刊ムー」や「アトランティア」といったオカルトメディアを応援しています。でも検証は公平・素直に行います。

TERMS
・本サイトはリンクフリーです。
・本サイトは秘密組織と関係ありません。
・本サイトはインターネット広告があります。
OBSERVATORY
このサイトでは検証する際に引用や参考にした書籍やURLをできるだけ記載するように務めます。
Copyright © un-unsolved. All rights reserved.
POLICY
本サイトは「月刊ムー」や「アトランティア」といったオカルトメディアを応援しています。でも検証は公平・素直に行います。
コンテンツに戻る